JTBはこのほど、リアルクオリティが無限責任組合員として運営する「RQ旅館再生ファンド投資事業有限責任組合」への出資を発表した。旅館ホテルの持続的な成長支援やエリア開発による地域活性化を推進する。観光地を一つのテーマパークに見立て観光コンテンツをつないで地域全体の価値を高めるJTBが従来から行ってきたエリアソリューションと、1千件以上の旅館ホテルの再生コンサルティングなどを行ってきたリアルクオリティが中心となり2023年に官民一体で設立した宿泊事業者に特化したファンドの目的が一致。JTBではRQファンドへの出資を通じて観光事業者の成長支援を含めたエリア開発事業戦略を加速させ地域への関係人口増加、滞在時間の延伸、観光消費額の向上を実現するとしている。RQファンドは、中小企業基盤整備機構や地域金融機関、民間事業者が共同出資。JTBの参画でファンド規模は約30億円になった。今後も宿泊事業者への投資を実行しながら出資者を募り、総額50億円規模とすることを目標にしている。具体的には、コンテンツを活用した地域活性化を図るためには宿泊施設の魅力や資源を生かしながら潜在力を引き出す支援が不可欠とし、人材育成の共有化をはじめ、セントラルキッチンの設置や什器の調達など“モノ共通化”などを後押しする。その上で、面的な地域全体での・事業支援・プロモーション支援・DX支援などを行っていくことを想定している。