KNT―CTホールディングスは、グループ会社の近畿日本ツーリストブループラネットにおける今年のゴールデンウイークの国内旅行動向をまとめた。国内旅行は物価高に加え、インバウンド増加によるホテル代高騰の影響を受けながらも、前年比111%と堅調に推移していることがわかった。国内人気旅行先ランキングの1位は東京都。新たな食のランドマークとなる「豊洲千客万来」が2月にオープンしたのをはじめ、3月にはお台場に世界初のイマーシブ・テーマパーク「イマーシブ・フォート東京」、4月はヱビスビール発祥の地である恵比寿に「ヱビス ブルワリー トウキョウ」がオープンするなど新施設の開業ラッシュが人気を後押しした。伸び率では、福井県が前年比3倍超の販売高と圧倒的な伸び。北陸新幹線延伸の効果が大きい。滋賀県も伸び率が前年比174%で、現在放送中のNHK大河ドラマ「光る君へ」の主人公・紫式部が「源氏物語」の着想を得たと伝わる石山寺など、ゆかりのスポットが数多くあることも影響している。同社では「東京都、大阪府、福岡県など大都市圏が伸び率ランキング上位にランクインする結果となり、福井県や滋賀県、鳥取県など複数の地方に分散していることから、東京への集中と地方への分散の二極化する傾向となっている」と分析している。